機械トラブルに悩まされない為に

製造業の工場では実に様々な機械設備があり、一言に機械トラブルといっても発生する箇所はそれぞれ違いがあります。しかしトラブルが発生する原因は共通しているものも多く、軽微なトラブルから工場ライン全体を長時間停止せざるをえない深刻なトラブルまであります。特に機械の老朽化によるトラブルは、使用されている部品が生産中止や廃番により供給が行われなくなっている可能性も高く、部品入手にかなりの時間を要し、工場ラインの運転を長期間停止する必要があるなどの大きなトラブルに繋がります。深刻な問題になる前に予備部品などを準備し、トラブルに備えておく必要があります。

【機械の老朽化などによって発生するトラブル例】

・ベアリング、ピローブロックなどの消耗・破損による回転不良

・チェーンの伸びによるスプロケットの歯の摩耗

・ギアの摩耗による回転不良

・シール部の破損によるオイル漏れ

・切断、裁断機械などの羽根・刃部分の摩耗・破損

・シャフトの摩耗や折れ

・Vベルト、タイミングベルト類の劣化・摩耗による切れ

・コンベアベルトの破れ・切れ

・電気的なトラブルによる動作不良

実際にトラブルが発生してしまうと、ある一定の時間工場の運転を停止せざるをえません。トラブル発生時にその場しのぎの対応はできるかもしれませんが、根本的な解決を図っていない為、いつ同様のトラブルが起こるか分からない状態で稼働し続けることを余儀なくされます。

一定時間工場の運転を停止せざるをえない機械トラブルが発生すると、製品が製造できないことに加え、復旧までの作業者の人件費や材料費の無駄、製造計画の狂いなど、復旧に要する時間が多くなるほど損失も比例して大きくなっていきます。

機械トラブルで大半の原因となる部品の消耗によるトラブルは、適切な定期点検を実施することで、発生する回数を減らすことができます。

機械も人も同じで、定期的に診断する事で長い目で見た際に「やって良かった」と必ずご納得いただけます。